『This Is Love』以来4年ぶりの作品。本人は「レトロな感じの作品」と言っているが、たしかに懐かしい感じのするサウンドだ。ウエス・モンゴメリー&ジミー・スミスが『ダイナミック・デュオ』でやっていた<2>、あるいはガボール・サボが同名のCTI盤で演奏した<3>、さらにリー・モーガンが1960年代に録音した<11>なども取り上げていて、アルバム全体から60~70年代の香りが漂ってくる。本作もそうしたコンセプトに沿ったナンバーが並んでいて、なんとなく、デビュー時のリトナーを思い出してしまった。ジェリー・ヘイのホーン・アレンジやジョーイ・デフランセスコのオルガンもレトロな感覚を生み出す上で一役買っている。
しかしけっして後ろ向きの作品ではなく、これが自分の原点なんだということを再確認しているみたいだ。<7>はスティングがポリス時代に発表した曲で、ここではマイケル・マクドナルドのヴォーカルをフィーチャー、ブラジル風に仕上げている。ジャジーだけど同時にポップという点で、いかにもリトナーらしい作品だ。(市川正二)

 ・ amazon : Lee Ritenour : Rit’s House (2002)

 ・ Spotify : Lee Ritenour : Rit’s House (2002) / リット・ハウス

【収録曲】
1 Module 105
2 “13”
3 Mizrab
4 78Th And 3Rd
5 Rit’s House
6 A Little Dolphin Dreamin’
7 Every Little Thing She Does Is Magic
8 Condor
9 Olinda
10 Night Owl
11 Party Time
12 Just Listen
13 Country Blues

ディスク:1
1. モジュール105
2. 13 (ゲイリー・マクファーランド作曲)
3. ミズラブ (ガボール・ザボ作曲)
4. 78th & 3rd
5. リット・ハウス
6. ア・リトル・ドルフィン・ドリーミン
7. マジック (デイヴ・グルーシン作曲)
8. コンドル (デイヴ・グルーシン作曲)
9. オ・リンダ
10. ナイト・オウル
11. パーティー・タイム
12. ジャスト・リッスン