Herb Alpert : ハーブ・アルパート

Herb Alpert : ハーブ・アルパート
Biography

ハーブ・アルパート(Herb Alpert, 1935年3月31日 – )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身のポップ・ジャズ・トランペッター、コンポーザー、ザ・ティファナ・ブラス(The Tijuana Brass)のリーダー。また、A&Mレコードの創始者の一人である。

ニッポン放送系の深夜ラジオ番組、『オールナイトニッポン』のテーマソングとして「ビター・スウィート・サンバ」が長年使われている。

 ・ Spotify : Herb Alpert / ハーブ・アルパート

Herb Alpert / ハーブ・アルパートの経歴

ハーブ・アルパートのミュージシャンとしての幕開けは、ルー・アドラー(Lou Adler)と共作の、サム・クックのヒットで知られる、”Wonderful World”に始まる。しかしアルパート自身はそういうスタンダードナンバーになるような大ヒット曲を生み出しながらも作曲家としての自身の才能には執着せず、演奏家としての道を選ぶ。ドア・アルパート(Dore Alpert)の名でRCAレコードでキャリアを挙げ、ロックンロールのアーティスト、ジャン&ディーン等をプロデュースした。1962年にジェリー・モスと100ドルずつを出資しA&Mレコードを創設する。A&Mは現在こそ一大レーベルであるが、初期は自身のレコーディングの為に作った。なお、「A」はアルパート、「M」はモスの頭文字である。

Herb Alpert / ハーブ・アルパートのビデオ・リスト

  ・Herb Alpert & the Tijuana Brass A Taste of Honey Video 1966

  ・Herb Alpert – Rise (HQ Audio)

  ・Bitter Sweet Samba ビター・スウィート・サンバ

Herb Alpert / ハーブ・アルパートの活動

アルパートは自身のガレージ内に小さいレコーディング・スタジオを起こし、彼はメキシコティファナのマリアッチバンドより起こされた楽曲”Twinkle Star”を録音した。闘牛場やその群集を髣髴させる”The Lonely Bull”(邦題「悲しき闘牛」)をミックスし、アルパートは自費でこのシングルをプレスした。そしてラジオDJを通して広まり、1963年のトップ10にまで躍り出た。人気に応じて他曲も作り、ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス名でデビューアルバム、The Lonely Bullをリリースした。ティファナ・ブラスは彼のスタジオ・ミュージシャンである。このタイトル・カットはビルボードポップ・シングル・チャートの6位にまで達した。

 ・ Amazon : ハーブ・アルパート,ティファナ・ブラス

1964年の終わりになるとティファナ・ブラスは,ジョン・ピサーノ(John Pisano) (electric guitar); ロウ・パガーニ(Lou Pagani) (piano); ニック・セロリ(Nick Ceroli) (drums); パット・セネター(Pat Senatore) (bass guitar); トニー・カラッシュ(Tonni Kalash) (trumpet); ハーブ・アルパート (trumpet and vocal); ボブ・エドモンソン(Bob Edmondson) (trombone) といった構成となる。このバンドは1965年にデビューし、1969年にバンドを解散するまで活動した。尚、日本で一番有名な楽曲であろう、”ビター・スウィート・サンバ”は現在も深夜ラジオ番組の王道であるニッポン放送系の「オールナイトニッポン」のテーマソングとして親しまれており、1965年リリースのWhipped Cream & Other Delightsに収録されており、2006年にリイシューされている。ティファナ・ブラスは数多くのヒット曲を生み出したが、No.1シングルは獲得できず、アルパート唯一のNo.1ヒットはソロ名義でVocalistとして発表した”This Guy’s In Love With You”であった。この曲は1968年に作詞作曲を担当したハル・デヴィッド(Hal David)と バート・バカラックにとっても初のNo.1ヒットになった。

1970年代から1990年代にかけ、アルパートは、ソロ・ミュージシャンとしても活躍している。
1979年Riseを発表。タイトル曲でトランペッター名義としては自身初のNo.1になり、同曲でグラミー賞ベスト・ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス部門を受賞。また、アメリカ以外ではイギリスのクラブなどでは33回転シングルを45回転で流したところ評判になり、瞬く間にヒットチャートを駆け上がった。後にノトーリアス・B.I.G.が1997年に発表した”Hypnotize”にサンプリングに使用されている。

“Rise”のヒット(同曲は1979年にマツダ・サバンナRX-7のCM曲に起用された)を受け、1980年から1986年にかけて、BeyondからWild Romanceまでのソロアルバムの収録曲がキリン・シーグラム(現:キリンディスティラリー)のウイスキー「ロバートブラウン」のCM曲に起用された(ナレーターは”Catch Me”のみ窪田等、他は広川太一郎)。
“Beyond”
“Magic man”
“Fandango”
“Route 101″※本人の出演篇もあり
“Red Hot”
“Catch Me”
“Tijuana Taxi”

1962年から1992年にかけてアルパートはA&Mレコードとアーティストとの契約やプロデューサーとしても活動し、中でもプロデュースした著名なアーティストとしては、カーペンターズやセルジオ・メンデス、ビル・メドレー(Bill Medley)、ジャネット・ジャクソン等がいる。

現在でも演奏家としての活動を続けており、ガトー・バルビエリ(Gato Barbieri)やリタ・クーリッジ、ジム・ブリックマン、ブライアン・カルバートソン、デイヴィッド・ランツ(David Lanz)等にゲスト参加している。